綾浦でさうんどほらいずんのめじゃぁあるばむ、えりしおんのさくりふぁいすパロ。

cookieさんがえりしおんは全体的に怖い。と言うので克服させよと思って。
らくえんとてんびんは平気らしいので、あびすっ娘たちから。

で。
四番目のさくりふぁいすが作りやすかったから、さくりふぁいすから。

あーくとすただすはただいま構成中。
ばろっくといぇるどはある程度。

あとはらふれんつぇかな。

[0回]

普通の姉。藤内。
神に愛された妹。喜八郎。

母。仙様。
若女将。滝夜叉丸。
神父。利吉。



神に愛された綺麗な妹。
平凡な容姿の私。
賛美はすべて、一人では何もできない妹に。

｢―――惨めな思いをさせる、あの子なんて死んじゃえばいいのに｣

｢……｣
ぶわっ。

｢とーないが私に死ねって言うぅうう～～～～びえぇえええぇぇえ｣
喜八郎、大泣き。メイクでろでろ。
｢せ、先輩！台詞ですから、お芝居ですからあああっ！！｣
宥め賺す藤内。




配役を変えてみることに。



姉。喜八郎。
妹。藤内。
若女将。数馬。



｢―――惨めな思いをさせる、あの子なんて死んじゃえばいいのに｣

ぶわっ。

舞台袖にいた藤内を抱きしめる。
｢ごめんね藤内嘘だからね死んじゃえばいいのになんて思ってないから嫌わないでええええっ！！！｣
｢知ってますから。大丈夫ですから。話が進みません｣
｢でもおねーちゃん役はやる｣
｢……そうですか｣



私が死んじゃえって願ったから、妹はあんなに苦しそうに高熱に浮かされている。

｢ごめんなさい神様…！あの願いは嘘なんです……！！お願い、藤内を助けて…！！｣


懺悔が届いたのか、藤内の熱は下がり、いつものように愛らしい笑顔で世界に愛される。
ただ、私への罰へか、母が病に倒れ、帰らぬ人になった。

｢――あの子は他人とは違うからあなたが助けてあげてね…？｣
今際に母は私にそう囁いた。



｢…私はこれだけか｣
｢これだけです。｣



頑張って朝夕休まず働いた。
村の男たちは優しくしてくれたけど、村の女たちは次第に態度が冷たくなっていく。
でも、妹の笑顔を見られるなら私は何だってするの。

一緒に居られるのなら、貧しくても大丈夫。

｢――肩を寄せ合い生きてた。それなりに幸せだったの。それなのに…――｣

どうして！？なぜなの神様…！！

私たちが何をしたというの！？

あの子が授かった子は神様の御子ではないの…？



｢そういえば誰の子？｣
｢……あんまり考えたくないですね｣
｢バカの助の子なら…｣
｢すみません先輩。俺男です｣

 


妹が身ごもったことは素早く村中に広まった。藤内は村の広場に引き出され、侮蔑の眼差しを痛いほどに浴びせられる。助けに出ようとした私は後ろ手に腕を捕まれ身動きがとれない。
離してと声を上げても私からも藤内からも視線を逸らす男たち。

中央に一人の女が進み出る。
ふわふわとした髪はいつもにこやかに笑う仕立屋の若女将。

乾いた音が夜を切り裂く。

若女将が妹の頬を張り飛ばし、喚いた。

この泥棒猫、恩知らず…私は目の前の光景を呆然と見るしかない。
断罪する言葉。
藤内が何をしたというの？段々とヒステリックになる声は何をわめいているのか分からない。気持ち悪い。
再び若女将が手を振り上げた瞬間、無我夢中で拘束をふりほどいて彼女につかみかかる。
彼女の優しい顔は怒りと嫉妬でとても醜悪な顔。
緋く染まる視界。
鉄と土の苦い味と、脳が揺れる感触。

頭上で飛び交う口論。
若き神父の怒声。
村人たちの罵声。

純潔？
悪魔の契り？
災いの種？
ガブリエルの姿？

―――火炙り？


ねえ。
妹はただ子どもを身ごもっただけ。
村の女たちのように、産み育て、慈しむことはできないの？

ねえ。
あなたたちの今の顔、ご覧なさいよ。
正に、

｢嗚呼…悪魔とはお前たちのことだ…！！｣


藤内は最後に｢ありがとう、お姉ちゃん｣と笑って、緋に消えた。

心ない言葉、心ない仕打ち。どれだけ優しいあの子を傷つけたのだろうか。
それでもあの子はそれを笑って許すのでしょう？

｢だけど、私は赦さないから｣


ボッ、と勢いよく駆ける焔。


｢この世は所詮、楽園の代用品でしかないのなら…罪深きモノは全て等しく灰に還るが良い…！｣

自らの安息のために、私の妹を生け贄にしたモノなんて、消えてしまうが良い……！！


赤い緋い焔を眺め、狂ったように彼女は哄笑う。

全てが灰になった場所にはただ風が渡るだけ。



｢誰も救われない話だね｣
｢そうですね｣
｢藤内。ほっぺ痛くない？｣
｢あれ音だけですから。痛くないですよ。先輩、唇切れてます｣
｢どーりで痛いと｣




数馬が出るときは作ちゃん立入禁止令が出る(笑)