色々ネタ置き場(主にRKRN)。
主に二次創作・夢小説系。ごく稀にオリジナルもあるかもしれない。。。
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滝姫は驚いたようにマジマジと喜八郎を見た。
「賢い滝姫。僕は喜八瑠が創った喜八郎だもの。オリジナルの行動を予測できても、実行するのはオリジナルだからね」
くすくすと愉しげに喜八郎は笑う。
「僕は喜八瑠の、喜八郎の記憶を基に創られた存在。喜八瑠が無意識に考える喜八郎ならどうするか。それの為に創られたのが僕。あ、彼女は知らないからね?僕がいること」
そら、思い出してごらんなよ。僕が出てくるのは大抵、喜八郎に、昔に関することのみなのを。
言われて振り返ってみると、確かにそうだ。
「喜八郎の一番大切なものである藤内。その藤内をいかに守ることができるか。それが物心ついた時に喜八瑠が考えたことだ。喜八郎としてシミュレートするうちに僕が生まれた。喜八郎であって喜八郎でない僕は喜八瑠の行動可能範囲でシミュレートする。藤内が現れるその時まで」
喜八郎は肩を竦め、滝姫を見る。その目は少し寂しげだ。
去年の秋に浦風藤内が現れ、春に彼女はこの大川学園中等部に入学した。彼女は前世の記憶を覚えていない。滝姫自身も学園に入学するまでは平滝夜叉丸の記憶はなかった。だからいずれ、彼女も記憶を少しずつ思い出していくのだろう。全く思い出さないパターンもある、と中等部三年一組に在籍する尾浜勘右衛門が言っていたが…あのメンバーに囲まれたら思い出さざるを得ないだろうな、と滝姫は藤内を可哀想に思った。
「藤内本人が現れたのだから、あとは実践あるのみ。だから僕はいなくなる」
「いなくなったらどうなる」
滝姫の言葉に喜八郎はキョトリと瞬いた。くすくすと笑い出したかと思えば次の瞬間、腹を抱えて爆笑し始めた。喜八郎も喜八瑠も、一度笑いのツボをついたら暫く笑い続けて止まない。ここまで笑わせることが出来るのは藤内くらいのものだが(何せ藤内は喜八郎や喜八瑠の感情のスイッチと言って過言はないのだから)、この笑いは少々癪に障る。
「何そんな心配そうな顔をしてるの滝姫。僕が消えても喜八瑠は喜八瑠。僕としてシミュレートしたことは喜八瑠に生きる。僕が完全に消えてしまうことは無いんだよ」
べちゃっ。
溶けたアイスが床に落ちた。
「滝姫、泣かないでよ」
言われて頬に涙が伝っていることに滝姫は気づいた。ぐいぐいと、喜八瑠が手で涙を拭う。
「……喜八郎?」
呼ぶと喜八瑠は訝しげな顔をした。
「どうしたの、滝姫。寝惚けてるの?」
「……いや、って喜八瑠!アイスを落としてもう!!」
「あ~私のチェリオ…滝姫もうひとつちょうだい」
さして残念そうでもなく喜八瑠は次のアイスを滝姫にねだる。
「自分で買ってこい!バカ!!」
そう滝が怒鳴ると喜八瑠はこてんと首をかしげた。
「変な滝姫。泣いたり怒ったり忙しない。喜八郎は喜八郎で喜八瑠なんだから変わらないのに」
「!?おま……っ!!」
「しょうがないから買ってくる~」
スルリと滝姫の脇をすり抜け、喜八瑠は部屋の外に出る。
「……絶対、思い出させたりしないんだから…もう、二度とあんなあの子は見たくない」
それは幼い頃からの誓い。
絶対、絶対、と心の中で呟き続け、寮の外に運悪く存在していた次屋三之助を蹴り飛ばし、喜八瑠は代わりのアイスを買いに走り出した。
藤内にあの記憶を思い出させないため。
それだけに心血を注ぐという喜八瑠を書きたかったんだけど…何か違う。
ちなみに二重人格じゃないよ。切り替えてるだけだよ。でもそろそろ切り替えらずに行動できなくちゃねと思ってる。
この辺りまで喜八瑠ちゃんモードと喜八郎モードがあるって私の脳内設定。。。ややこしいなおい。
「賢い滝姫。僕は喜八瑠が創った喜八郎だもの。オリジナルの行動を予測できても、実行するのはオリジナルだからね」
くすくすと愉しげに喜八郎は笑う。
「僕は喜八瑠の、喜八郎の記憶を基に創られた存在。喜八瑠が無意識に考える喜八郎ならどうするか。それの為に創られたのが僕。あ、彼女は知らないからね?僕がいること」
そら、思い出してごらんなよ。僕が出てくるのは大抵、喜八郎に、昔に関することのみなのを。
言われて振り返ってみると、確かにそうだ。
「喜八郎の一番大切なものである藤内。その藤内をいかに守ることができるか。それが物心ついた時に喜八瑠が考えたことだ。喜八郎としてシミュレートするうちに僕が生まれた。喜八郎であって喜八郎でない僕は喜八瑠の行動可能範囲でシミュレートする。藤内が現れるその時まで」
喜八郎は肩を竦め、滝姫を見る。その目は少し寂しげだ。
去年の秋に浦風藤内が現れ、春に彼女はこの大川学園中等部に入学した。彼女は前世の記憶を覚えていない。滝姫自身も学園に入学するまでは平滝夜叉丸の記憶はなかった。だからいずれ、彼女も記憶を少しずつ思い出していくのだろう。全く思い出さないパターンもある、と中等部三年一組に在籍する尾浜勘右衛門が言っていたが…あのメンバーに囲まれたら思い出さざるを得ないだろうな、と滝姫は藤内を可哀想に思った。
「藤内本人が現れたのだから、あとは実践あるのみ。だから僕はいなくなる」
「いなくなったらどうなる」
滝姫の言葉に喜八郎はキョトリと瞬いた。くすくすと笑い出したかと思えば次の瞬間、腹を抱えて爆笑し始めた。喜八郎も喜八瑠も、一度笑いのツボをついたら暫く笑い続けて止まない。ここまで笑わせることが出来るのは藤内くらいのものだが(何せ藤内は喜八郎や喜八瑠の感情のスイッチと言って過言はないのだから)、この笑いは少々癪に障る。
「何そんな心配そうな顔をしてるの滝姫。僕が消えても喜八瑠は喜八瑠。僕としてシミュレートしたことは喜八瑠に生きる。僕が完全に消えてしまうことは無いんだよ」
べちゃっ。
溶けたアイスが床に落ちた。
「滝姫、泣かないでよ」
言われて頬に涙が伝っていることに滝姫は気づいた。ぐいぐいと、喜八瑠が手で涙を拭う。
「……喜八郎?」
呼ぶと喜八瑠は訝しげな顔をした。
「どうしたの、滝姫。寝惚けてるの?」
「……いや、って喜八瑠!アイスを落としてもう!!」
「あ~私のチェリオ…滝姫もうひとつちょうだい」
さして残念そうでもなく喜八瑠は次のアイスを滝姫にねだる。
「自分で買ってこい!バカ!!」
そう滝が怒鳴ると喜八瑠はこてんと首をかしげた。
「変な滝姫。泣いたり怒ったり忙しない。喜八郎は喜八郎で喜八瑠なんだから変わらないのに」
「!?おま……っ!!」
「しょうがないから買ってくる~」
スルリと滝姫の脇をすり抜け、喜八瑠は部屋の外に出る。
「……絶対、思い出させたりしないんだから…もう、二度とあんなあの子は見たくない」
それは幼い頃からの誓い。
絶対、絶対、と心の中で呟き続け、寮の外に運悪く存在していた次屋三之助を蹴り飛ばし、喜八瑠は代わりのアイスを買いに走り出した。
藤内にあの記憶を思い出させないため。
それだけに心血を注ぐという喜八瑠を書きたかったんだけど…何か違う。
ちなみに二重人格じゃないよ。切り替えてるだけだよ。でもそろそろ切り替えらずに行動できなくちゃねと思ってる。
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参加予定。
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10/21 十忍十色 筑前の段 其の六:H5,6
発行物。
かんたんなはなし(タカ綾)
この好きは『好き』でいいのでしょうか?(次浦+綾)
私は彼女が幸せであるよう希う(再録:私が彼を嫌いな理由。&ハッピーエンドをつかみとれ!)(次浦+綾)
海に関するetc.(次浦+綾(タカ綾))
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いお
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性別:
女性
誕生日:
1987/03/19
自己紹介:
五年(特にい組)と三年と綾部が好きな一般人←
最近ハートの国のアリスシリーズにハマったらしいです。
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