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北條明日香(ほうじょうあすか)…「平成」から来たという天女と呼ばれる現代人。高校二年生。夢見る思い込みの激しい少女。この世界のヒロインなのだから何やっても良いのだと思っている。常識があるはずなんだけど、ぶっ飛んでる。
傍観主ら。:
五瀬志帆(いつせしほ)…くノたま四年。不運じゃない保健委員。”狂科学者(マッドサイエンティスト)” の異名を持つ。根は優しいのだが、実験となると目の色を変える。
視力は良いが調合中は眼鏡をつける(目の保護のためと思われる)。伊達眼鏡
柚月汐琉(ゆづきしおる)…くノたま四年。用具委員。天女と只今同室。実際は志帆と同室。天女の要望で天女の傍にいる。実際超嫌。でも周りが可哀想じゃないとかそんなん言って無理矢理そのまま。保健委員の親友を持つ者特有のプチ不運発動。ポルトガルとハーフな金髪緑眼の美少女。でもその容姿にコンプレックス。
*川瀬明菜(かわせあきな)…五年は組。体は女だが心は男。物心ついた時から自分は男だと思っている。なので入学の際、学園長に頼み込み忍たまに。実家が薬師を生業としていて、勝手の分かりやすい保健委員に。三郎たちや五のはの生徒たちやくノたま上級生、委員会の生徒は理解してくれているのでそれなりに生活できる。
沙衣(さい)先輩…くノたま六年くノ一組。只今校外実習中で不在。詳しくは後程。
*の人に関してはナルちゃんの所で見てもらうと。。。
人の口の端に上る噂とは、基本的に面白半分。
それが好ましい相手の物なら、信憑性如何に関わらず上るもの。害があるものならまだしも毒にも薬にもならない、誰が流したのかも分からない下らない噂。
箱庭とも形容できる学び舎という場所ではそういう悪意のない噂は格好の遊び道具だ。
密やかに秘めやかに噂は広がる。
「ここだけの話」と銘打っても次の日には全ての生徒の耳に伝わる。
他愛のない、誰が流したのかも分からない、悪意のない、天女の噂。
「ねえねえ。知ってる? ここだけの話なんだけど」
「何よー? 聞かないと分からないわ」
「うふふ…確かに。えーとね、『天女は実は男』なんだってー」
「馬鹿ねえ。あり得ないこと言わないでよ。それにしても最近多いわね、天女の噂」
「今一番の人気だもの。色んな噂があふれかえってる。いくつかは天女の耳に届いているようよ」
「そうなの? ではこれは耳に入れないでね?」
「なあになあに? 不穏な噂なのかしら?」
「いい加減毒にも薬にもならない噂に誰かが飽きたようよ…実は、ね……」
密やかに秘めやかに噂は広がる。
「ここだけの話」と銘打って。
広がる噂は、悪意のない物から悪意のある物へと徐々に変化を遂げる。
どこかしらにある嫉妬などの負の感情に火が点いた、噂。まさか、と一笑にふしながらも、その「まさか」は忍の世界には有り得ること。
そうして時を待たずに広まった一つの噂。
曰く、
『天女とは仮の姿。本当は学園を崩しにかかる計画を練っている城のくノ一だ』
と。
学園と手を組む城も多いが、学園を敵視する城も多いのも事実。どの城だろうと色々と推測をする生徒が増えていく。その生徒らは天女否定派、信奉派、傍観派どの派閥にもいた。
信奉派、傍観派はその噂を聞いて、納得し否定派に転がる生徒もいる。
おかしいのだ。
と、一部の生徒は言う。
「学園の精鋭とも言える六年のあの六人の先輩が天女に心酔した事実が」
「あの六人の先輩全員が同じ女に心酔する。不思議だろう? だって、彼らには他に好きな人がいるのに」
「怖いなあ。今実習に行ってるくノたまが帰って来ると」
「修羅場だな。うん。用具委員と保健委員が大変だな」
忍たまがそう言うと、通りがかったくノたまたちが入って来る。
「六年の先輩もだけど、五年や四年の先輩もそうよ」
「そうそう。沙衣先輩たちが帰って来られるのがまだみたいから良いものの」
「そういえば、先輩たちの実習伸びたらしいわよ。膠着状態なのですって」
「あらそうなの? でも、最近の天女の行動が目に余るわ」
ぺちゃくちゃと話を始めたくノたまたちに忍たまたちが慌てたように制止する。
「おいおい。口を慎めよ。あの先輩方に聞かれたらどうするつもりだ」
「でもねえ……」
「まあ、俺もたまに思うさ。あれはなあ」
「大体の見当はつくわ」
「そう考えていくと、本当に天女なのかも怪しいな。ただ空から降って来ただけなのだろう?」
そう忍たまが呟くと、一人のくノたまが眉をしかめて口を開く。
「……私ね、『可哀想ね』と言われたの」
「随分話が飛んだな。何で?」
忍たまが話を促すとそのくノたまは言葉をつづけた。
「ほら。私たちくノ一は体を使って取り入る術が多いでしょう」
「ああ、そうだな。俺達と違って体力勝負に出難いから、色を使うことの方が多いな」
「それをどこで聞き及んだのかは知らないけれど、くノ一になることを誇りと思っている私に『可哀想ね』と言うのはあんまりだわ」
「そうね。私たちの生き様を否定される感じ」
嫌ね。嫌ね。とくノたまたちは互いに頷き合う。
「あと、目に余るといえば汐琉の事」
「ああ、柚月か。今天女といつもいるな。五瀬はどうした?」
「志帆はいつも通り医務室か部屋で実験や調合をしてるの」
「ひどいのよ、天女ったら。汐琉先輩と志帆先輩を無理やり引き離しているの」
「天女が『汐琉ちゃんと同じ部屋が良いな』って言った途端、先輩方が汐琉の最低限の荷物一式天女の部屋に持ってったんだから」
「おいおい。くノ一教室に入って来たのに見逃したのか?」
呆れたように忍たまが言うと、そうなのよ…、とくノたまは溜息をついた。
「私たちもあまりの事に呆気にとられてたのよ」
「本当。人の心を解さないのは天女のようだけれど……あんまりだわ」
「そういえば、五年は組の保健委員。川瀬明菜も似たようなものだな」
ふと一人の忍たまが口に乗せる。
「ああ…そういえばいつものメンバーと一緒じゃないわね」
最近一人でいる所しか見ないわ。とくノたまもうなずく。
「天女に対して批判的な事を言ったらしくてな。鉢屋たちにハブられている」
「……酷い」
「そろそろそこかしこで不満がふきあがるんじゃあないかな」
「一番良いのは、盲目なまでに天女に心酔している奴らが目を覚ますことだな」
「学園をここまで掻き乱すなんて、彼女は本当に天女なのか?」
「噂通り、くノ一かもしれないわね」
ひそひそ。
ひそひそ。
素早く確実に、その噂は生徒の心に疑惑の種を植え付け芽を出して育っていく。
天女は天女なの?
くノ一ではないの?
湧き上がっていく不穏な空気。
形成はアンチ天女へと…。
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私は彼女が幸せであるよう希う(再録:私が彼を嫌いな理由。&ハッピーエンドをつかみとれ!)(次浦+綾)
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